軽井沢・熱海の別荘建築といえばアトリエ137

建築家インタビュー 01 セカンドハウスのある暮らし

素材について、お話をお聞きできればと思います。
セカンドハウスにふさわしい素材というのはありますか?
あるいは、ふさわしくないとか。

サイディング。ふさわしくないほうから(笑)
本当に興醒めしますね。軽井沢に行っても、せっかく森の中を歩いているのに、外壁がサイディングの建物に出会うと、何でまた・・という思いがします。
コストや耐候性のことなど、理解できる一面はありますが、セカンドハウスは自然の中に建てることが多いでしょうから、少なくても道路側の外から見えるところには確実に避けたい素材ですね。
私も耐候性やコストの面から屋根にはガルバリウム鋼板とすることが多いのですが、その場合屋根面が道路側など、外から見えないような造形とすることを心がけています。

確かに。あれはイヤですね。
外観は自分のものでないということがよく分かります。
ふさわしいほうはいかがでしょうか?

地のものでしょうか。食材みたいですが・・
建築もやっぱりその土地のもの、それに近いものがよいですね。
実際はなかなか難しい面もありますが、せめて雰囲気だけでも。
例えば、軽井沢なら森の木々に合うようなもので、タイルでも浅間石に近いようなものとか。
あとは、何といっても自然系の素材ですよね。

自然系の素材といいますと、珪藻土とか。

そうです。木やしっくい、珪藻土といった類のものです。
断熱材にまで自然系でこだわる方もいらっしゃいますが、そう多くはありません。ウールのものとか。
床のフローリングなどはもちろん無垢材。床暖房のときは、無垢の床暖房用のフローリングですが、無垢の風合いで足障りのよい三層のものを使うこともあります。
ほかには、麻やウールのカーペット。フローリングのように冷え切らないので、冬は暖かくてよいですから、寒冷地ではひとつの選択肢になると思います。
壁や天井にはしっくいや珪藻土など。こうした材料は消臭効果もありますので、長期不在の多いセカンドハウスでは調湿効果によるカビ対策と共に期待大ですね。
それから結露対策としても一定の効果が期待できると思います。
これは一般的に言われていませんので、あくまで私の印象ですが。
自然系の素材は乾燥収縮などによる割れが出ますので、この点ご理解いただくことも忘れてはなりません。

そうした素材に対する考え方は一般住宅とは違いますか?

一般住宅でも同じことが言えます。ただ期待する効果の割合といいますか・・そのあたりが、ちょっとずつ違うということでしょうか。それ以外の部分としては、住宅地のようなところでは、外部に木製の建具を使うことは私自身の設計でも少ないのですが、セカンドハウスではそのほとんどが木製としています。

木製の建具について、もう少し聞かせてください。

室内については、どの地域でも木製で製作していますが、外廻りは玄関だけですね。住宅地でも玄関だけは木製としています。これだけで雰囲気がずっとよくなりますので。アルミ製の玄関ドアだと「お帰りなさい」とか、「いらっしゃい」という人を迎え入れるやさしさにかけるような気がして。
セカンドハウスではもう少し踏み込んで、外部のサッシも木製でつくるようにしています。これは外壁など、外からの景観に馴染むということと、引込戸によって、空間に変化をもたらすことができるからです。もちろんガラスは12mmの空気層をもつペアガラスにしますし~できればガス入り、召し合わせのところは防風ゴムによって気密性を高める工夫をします。
ただ、木製の建具は反りやすく、変形しますので、季節によって、あるいは日によって、もっと言うとその日の時間によって、微妙に変わってきます。開け閉めは住まい手の馴れにゆだねるところもありますので、うまく付き合うという精神的な部分も大きく左右されます。セカンドハウスくらいの使用頻度ですと、慣れるには時間が掛かるでしょうけど、そんなにストレスにならず、ちょうどよいのではないでしょうか。
また、小さい窓は既製の木製サッシで、回転窓を用いることが多いです。小さい窓は北側に使うことが多くなりますので、三層ガラスで気密性もより高い既製の木製サッシは使い勝手がよいですね。

昔は木の建具でしたものね。
最近では昔から建っている古い農家のお宅にもアルミサッシが入っていたりして、
何だか味気ないですよね。
ふさわしくない素材として、サイディングということをおっしゃってましたが、
外壁の素材については、いかがですか?

前回少しお話していますが、外壁は板張りにすることが多いです。住宅地でも同じで、どこかに木を使うようにしていますが、セカンドハウスが建つ環境では、間違いなくそうした材料によって、デザインしていきます。板張りの家はサイディング、ガルバリウム鋼板の家のようにメンテナンスフリーというわけにはいきませんが、それなりに付き合っていけば、結構丈夫な素材ですし、何といっても、時が経つごとに味わい深くなっていきます。新しい家でも落ち着いて見えますし、やさしい雰囲気に仕上がります。
板も縦に張るか、横に張るかで、全然違ってきますし、横張りでも下見板張りとフラットなものでは印象が違いますので、造形によって、張り方や板張りとそうでない部分のつくり具合を選択しています。
私の手がけたものは、純粋に板張りだけのものって、ほとんどないですね。ポイントで白がはいったり、白壁とのツートンだったり、板張りでも普通の板とリブ付の板を張り分けたり、陰影がでるような仕掛けをしています。

外壁を板張りにしたりすると、メンテナンスのことが気になりますが、
そのあたりはいかがでしょうか?
素人ではなかなか判断がつかないこともあるでしょうし。

よほど変な納まりをしていなければ、意外と丈夫ですので、それほど心配されるようなこともないと思います。
「工務店は地元で」というのも、そのあたりのことも含んでのことになります。フットワークが全然違いますから。それと、そのために私がいますので、「どうかなぁ」と思ったら、「たまには、一緒に一杯いかが」なんて、お誘いいただければ、飛んで行きます(笑)

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