軽井沢・熱海の別荘建築といえばアトリエ137

建築家インタビュー 01 セカンドハウスのある暮らし

最近セカンドハウスや週末住宅ということを
よく耳にするようになりましたが、
別荘とは違うのですか?

大きな違いはないと思います。
ただ別荘よりも、セカンドハウスや週末住宅のほうがもっと身近なもので、プライベートな印象がありますね。
別荘というと、セレブと言われるような方々がパーティをしたり、作家や音楽家、画家といった方などが、創作活動のためにこもる場所だったり、避暑や湯治など・・
ごく一部の特別な方がある一定期間を長期的に過ごすためのもの。
これに対して、セカンドハウスや週末住宅というと、文字通り週末(休日)を過ごすための住宅という感じで、セレブや芸術家の方々だけでなく、一般の方々にも広がったように思います。
もちろんセレブや芸術家の方々も別荘を持つというより、セカンドハウスをという感覚が強くなっているような気がします。

過ごす期間が違うということですか?
あくまで私の受ける印象です。

もちろん普段は短期間の滞在でも、時期によって長期間を過ごす方もいらっしゃるでしょうし、きっちりした線引きはできませんが。
ただセカンドハウスや週末住宅というと、家(別荘)というよりも、もうひとつの部屋を外に持つという感覚に近いと思います。キッチンや浴室など、家としての機能は必要なのですが、そこまでじゃない・・自分だけのホテルのような・・でもホテルじゃない・・みたいな。

むかし別荘・いまセカンドハウス(週末住宅)。
みたいな印象もありますが、そのあたりはいかがでしょう?

その通りですね。
横文字の表現になっただけでなく(笑)
セカンドハウス、週末住宅といったスタイルは今の時代だから可能になった感覚だと思います。まずは週休2日という生活リズムが定着したことも何より大きいですね。私たちが子どもの頃のお父さんは土曜日がお休みというのは、ほとんどなかったように思います。
そして、交通の利便性や設備が向上したことが、週末に利用する別荘(あえて言いますが)を可能にしたのではないでしょうか。別荘地になるような場所は都会ではないわけです。海や山、自然が身近にある場所でないと意味がありません。
すると必然的に道路や鉄道など、そこまでのアクセスが問題になってきまし、寒冷地であれば冬季間の水道の凍結の問題が出てきます。
こうした問題が解決され、長期休暇をとったり、仕事場が自由にならない方々でも、セカンドハウスを楽に利用できる環境が整ったと言えるのではないでしょうか。

具体的には、どういうことでしょう?

私が多く手がけている軽井沢などは、典型的な例と言えるでしょう。
長野オリンピックを契機に新幹線や上信越道も整備され、格段によくなりました。今や東京から新幹線なら1時間のところで、うかうかお弁当も食べている時間もないほどです。
道路も上信越道が整備され、山道を延々走る必要もなくなりました。雪道を走ることもありませんし、タイヤだってスタッドレスで快適に走行できるようになりましたしね。チェーンを巻く必要もなくなりました。
設備についても、自動水抜栓や深夜電力を利用した蓄熱型の暖房が普及してきたことで、ランニングコストもほとんどかからずに、水抜きの手間や凍結の問題をクリアできてしまいます。面倒な水抜きも必要ありませんし、居室の暖房設備にも蓄熱型の暖房でまかなうように計画にすれば(補助的なものは必要になるかもしれませんが)、いつ行っても、あたたかい部屋が待っていてくれるわけです。

寒冷地で水抜きが要らないというのは便利!
冬も気軽に使えますね。
年代的にはどのような方が多いのでしょうか?

バラバラ・・(笑)
この年代に集中しているということはありません。
定年を機にという方もいらっしゃれば、小さいお子さんのいらっしゃる30代の方もいらっしゃいますし。DINKSの方とか、さまざまです。
ただ現代的な感覚だなと思ったのは、東京では賃貸(マンション)なのに、セカンドハウスをという方が結構いらっしゃるというところです。子育てに対する考え方もあったりするのでしょうけど。

自然の中で・・みたいな。

仕事のこともありますから、移住まではできないし。でも庭があって、土をいじらせたいとか、バーべQしたいとか。
「東京では得られないことを」ということで。
何より東京では戸建をもつなんて、ホントに大変なことですし、持てたとしても庭までは・・
中途半端なことなら、東京(都会)ではマンション暮らしでも、軽井沢など自然が豊かなところで、敷地もゆったりあって、トータルも安い!・・・みたいなところで、そういう考え方をされていますね。
私もそんな暮らし方に憧れます。

なるほどぉ。その感覚は新しい感じがします。
すると、年代によって、建てる目的が違ったりするのですか?

これは年代というより、その方の環境とか、個人的なもので・・趣味に没頭したいとか、友達呼んでワイワイしたいとか、薪ストーブVS.暖炉の対決とか、それぞれ個人的なご要望もお話されますが、先ほどに話にもつながっていきますが、最終的に皆さんに共通しているのは、家族や夫婦のためだってことですね。

もう少し具体的に。

今の時代は皆さん忙しいじゃないですか。夫婦も共働きだったり、お子さんも塾に行ったり・・
さらには、お子さんも成長して独立してしまうと、なかなか家にも来れない・・・個人の時間がすごく尊重されるというか。
セカンドハウスは家族のコミュニケーションの補う場所かなと個人的には感じています。
建て主の方がそうおっしゃっているわけではありませんので、あくまで個人的な主観ですが。
避暑とか、そういうことが目的でなくて、「週末をゆったり過ごす」それも「家族で」。そのためのセカンドハウス。

確かに独身の方がというのはあまり聞いたことがありませんね。

あるかもしれないですけど・・(汗)

家族みんなでゆったり過ごしたいと。

とにかくセカンドハウスへ行って、ゆったり過ごしたいわけです。
これこそ皆さん共通です。
当然と言えば当然ですが、セカンドハウスを建てるといったときには、
必ず家族や夫婦の存在があって、それぞれ好きに過ごすにしても、個室でなく、
あくまでみんなで過ごす場所が欲しいわけです。これが主役です。
一般の住宅でも同じ側面がありますが、セカンドハウスではより明確で、それに特化しています。
寝る場所が何となく分けられれば、それでOKみたいなところがありますし、
むしろ、そういう空間も同じボリュームのなかに取り込んで、同じ面積でも広々ゆったり感を出したいみたいな。
家族が集まって、ゆったり過ごすためのツールとして、薪ストーブや暖炉があったり、テラスだって欲しいですし、
お風呂も気持ちいいところにつくりたいし、オーディオの環境だって、などなど。

核家族化も進んで、それが当たり前の時代になってしまいましたし、
就職や結婚を機に独立してしまうとなると、
お子さんと一緒に過ごす(暮らす)時間が短くなりました。

特に結婚してしまうと、都会ではスペース的にもなかなか難しいですしね。
二世帯住宅というのが出てきましたけど、
二世帯住宅で育ったお子さんが結婚して子供がいる時代ですから、
三世帯住宅に建て替えるの?(笑)
みたいなところで、新しい「住まい方」というのが求められてきていると思います。
そういう意味でもセカンドハウスは、独立したお子さんたちと一同に会すきっかけになる場所でもありますし、そのときにはお孫さんも一緒に、となるでしょうし。
それから共働きが当たり前の時代ですから、そういう意味でも、お父さんだけでなく、お母さんもお子さんと一緒に過ごす時間も短くなっていますし、夫婦の時間も短くなっています。
忙しいお父さん、お母さんがお子さんと一緒に自然と触れ合いながら、コミュニケーションをとる場所でもあります。
そして、そのための空間が必要なのです。
ですので、私が手がけるセカンドハウスは、ほとんどワンルームに近い構成になっています。
もちろん個室もありますが、最低限です。

「家族のコミュニケーションの場として」のということですが、
実際はお友達を呼んだりしているわけですよね?

セカンドハウスでの来客はたいてい親しい友人です。
ここも別荘との違いです。接待のためとか、そういうことではありませんので、極端な言い方をすれば雑魚寝でもよいわけです。男女さえ分けられれば。このあたりはあくまで考え方のひとつとしてということであって、建て主の方のご要望によりますけどね。とにかく夫婦や親子、家族の場としてのセカンドハウスであって、それ以外のところは、刺身のツマみたいなところでしょうか。

身近なところに・・というのが、わかってきました。
新しい住まい方というお話がありましたが、
新しい「住まい方」像みたいなものはあるのでしょうか?

この議題にもなっていますが、「セカンドハウスのある暮らし」ってことでしょうね(笑)

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